初めての園生活。パパ、ママから離れなかったり、泣かれそうで不安です。
今のうちに心がけておけることはないのでしょうか?
A
お子さまにとって初めての集団生活を営む「未体験ゾーン」なわけですから、不安を感じるのは当然です。登園の時に泣いて離れなかったり、通園バスに乗らないと暴れたりするのは親にとって辛いものですが、個人差はあれ、しばらくすると、元気に「いってきまーす!」と登園できるようになるケースがほとんどです。新しい環境に慣れる適応力は大人以上ですから、今のうちは『親離れ』など意識して神経質にならず、スキンシップをたくさんとって、安定した愛情を与えてあげてください。しっかりしたお母さんの中にはきちんとしたしつけをしようと思うあまり、「そんなこともできないと笑われるよ」とか、「そんなことをすると先生にしかられるよ」などと言ってしまうケースがあります。そうなると子どもは幼稚園や認定こども園に対してマイナスイメージを広げてしまい、大変なところだと思ってしまうことでしょう。「幼稚園や認定こども園は楽しいところ」というイメージを持たせるため、お目当ての園の子育てサークルや開放日に参加したり、園庭で遊ばせたりと、入園を待ち遠しいと思える雰囲気をつくってあげるとスムーズに入園を迎えられるかもしれませんね。
トイレや着替えがまだ一人で上手にできないのですが、
園での生活についていけるでしょうか?
A
トイレや着替えがうまくできなくても、心配なさらなくて大丈夫です。入園前のお子さまでしたら、「できない」ことがあるのが普通なのです。もしおもらししてしまってもこっそり着替えさせたり、替えのパンツやおむつを多めにお預かりしたりと、入園後は各園対応は異なりますがフォローしていきますので、今はご家庭でも、できるように少しずつサポートしてあげてください。生活の中の様々な体験は、子どもの成長を導く大事なものです。一つ一つが大切な経験ですので、自分でやる場面を増やしていきましょう。園生活では個々の意欲を引き出し、支えながら見守っていきますので、安心してお子さまをお預けください。
ウチの子は乱暴ですぐ他の子に手が出てしまい(噛んでしまい)困っています。
入園してもお友達をぶったりひっかいたりしそうで不安です。
A
幼稚園や認定こども園にはいろいろなタイプの子どもが集まり、個性や自己主張がぶつかり合う場所です。当然、けんかや、叩いた、ひっかいたということは日常茶飯事です。子どもたちはそういった中でルールや社会性を学んでいきます。とはいえ、「相手の子にケガなどさせたら……。」というお母様の不安もよくわかります。3歳頃までは、言葉の発達に差があり、自分の思い通りにならないことがあっても、それを相手に上手に伝えることができず、手や口が出てしまう場合が多いようです。そこには、たとえ勘違いでも、相手が押したとか、遊具を横取りされたとか、はたまた注目されたいだけだったりと、必ず何か理由があるものです。子どもがどんな気持ちで手や口が出てしまったのかを真剣に受け止めてあげながら、優しく、他の子の気持ちや立場も同じように尊重していかなければならないことを、根気よく繰り返し教えていかなければなりません。少しでも我慢できたら、それをきちんと認めてほめてあげることも大切です。また、子どもの様子を見るに見かねて、厳しく体罰めいた叱り方をしていると、友達とのトラブルの際、自分が悪いことをして親に叱られた時のように、正義の行為として手が出る原因になるケースもあるのです。遅かれ早かれ、どこかで一度は乗り越えなければならない壁です。お子さまを入園させたら、先生方を信頼していただき、長い目で子育てすることを心がけてみてください。
今年満3歳になる子どもがいます。いずれは幼稚園または認定こども園への入園を考えているのですが、満3歳保育と3年保育どちらがいいのか悩んでいます。
A
幼児の発達には個人差がありますし、その子の家庭状況や地域の環境、育ち方や兄弟姉妹の有無など、様々な要素がありますので、どちらがよいとは一概には言えないでしょう。しかし最近では、安心して遊べる場所の減少や、少子化、核家族化などが進み、満3歳からの入園が増えているのも事実です。満3歳というと、自分でやってみたい思いが強まり、一人遊びを充分に楽しむ時期ですので、環境の整った園にて五感を刺激するために、家庭より園で集団生活を送ったほうが子どもにとって、また親にとってもプラスになるかどうかを優先してお決めになることをお勧めします。
保護者会の役員になると何かと大変だという話を聞きました。
もし自分がやらされたら……。と思うと不安です。
A
多くの方がPTAの役員を引き受けることが面倒だと感じられているようですね。でも、実際に役員になって子どもを卒園させた方の多くは、「やってよかった」「楽しかった」といった感想をお持ちになるようです。園での教育には家庭との密な連携が大切です。役員を引き受けることによって園に親しみ、職員への理解や意思疎通が深まることは、むしろプラスの面のほうが大きいとも言えるでしょう。また役員同士の仲間作りで、交友関係が広がるのも魅力です。でもやはり最大の魅力は、我が子や、多くの子どもたちの園生活をじかに覗く機会が増えるということでしょう。様々な行事に参加、運営することで、普段、家庭や保育参観だけでは見られない、子どもの生の姿に触れ、我が子のいいところや、教育上の課題などを発見することもあるかもしれません。もし役員を引き受けることになっても、単に面倒なお手伝いというスタンスではなく、あえてチャンスととらえ、できる範囲で、積極的に関わるというのも、ひとつの考え方ではないでしょうか?